■資産価値のことを考えれば中古住宅の方が圧倒的に合理的。

■そもそも、資産価値の高い立地で新築の選択肢は少ない。

​■世界中、誰もが新築が良いが、なぜ諸外国では中古が好まれるかを考える。

①資産価値重視なら価格を維持しやすい中古住宅

●マンションは築15年で価格が下げ止まる

 上記データは、築年数を追うごとに、分譲価格からどの程度流通価格が下がっていくかという変遷を現したグラフです。どの地域も、築15年に向かって価格が下がり、15年を過ぎると下げ止まっていることが分かります。ちなみに、一戸建ては築20年を超えると建物の評価はほとんどなくなり、土地代だけで取引されているのが一般的です。ゆえに、築20年程度で下げ止まることになります。もちろん、景気動向や希少価値などにより、新築分譲価格より高く取引されている不動産の事例もありますが、そのような事例は都心部などごく限られたエリア物件です。このデータは過去のデータなので、未来も同じとは断言できませんが、資産保全のためには新築住宅を選択するより中古住宅のほうが良さそうです。

●そもそも新築は事業者の利益が必要

 新築を供給する事業者も、市中から土地を仕入れ、建築して販売します。特別安い価格で仕入れられるわけもなく、その価格に利益を乗せて販売します。販売コストや利益など、少なくとも販売価格の2割程度は利益がないと事業が成立しません。ゆえに、新築を購入するということは買った時点で2割程度の資産価値が目減りすることになります。5,000万円の分譲マンションだったら1,000万円です。頭金1,000万円を貯めるのは大変ではないでしょうか?

②諸外国では住宅購入といえば中古。なぜか?

●日本人は新築志向のウソ

 「日本人は新築志向だから」こんなことをいう人が良くいます。日本以外の国でも「新築が良いか?」「中古が良いか?」と問われれば、そりゃあ「新築」が良いに決まっています。しかし、そんな質問をしないのです。その質問は「資産価値が落ちやすい住宅が良いか?」「資産価値が落ちにくい住宅が良いか?」と問われます。そりゃあ「資産価値が落ちにくい住宅が良いよね」という話になり、では、「新築」と「中古」のどちらが資産価値が落ちにくいのか、という話になります。すると、「中古住宅のほうが資産価値が落ちにくい」ので、「中古」を選択することになります。アメリカでは83%の人が、イギリスでも88%の人が住宅の購入は中古を選びます。

「中古の不動産を選んでいる」のでは無いのです。「資産価値が落ちにく不動産選択している」だけなのです。

●なぜ、中古住宅のほうが資産価値が落ちにくいのか?

 前述のとおり、事業者の利益なども資産減価の理由ですが、最大の理由は「中古住宅のほうが良い立地にある」ことです。街が形成されていく過程で、当然、住みやすい場所から人は住み始めます。あえて、住みにくい場所から住むことはありませんね。古くからある街、その街の中でも古くから人が住んでいるところ、そういう場所が資産価値が落ちにくい場所になってきます。日本でも、人気のエリアは街が古く、古い建物が多くなっています。逆に、昔住んでいなかった場所は、新築が多かったりします。